「高齢者お断り」の賃貸住宅が増えている理由という記事を読んで

東洋経済オンラインの記事で
「高齢者お断り」の賃貸住宅が増えている理由
入居者を守るための法律が逆に足かせに
というものを読みました。

記事の内容にうなずくばかり、本当にそうです。高齢の方のお部屋さがしは、かなり難しいです。

記事の内容とは関係ありません


先月も80代のお元気な方がお部屋探しに来られました。
おひとりで住まわれるとのことで、市内にお子さんが住んでいるとのことでお部屋を探しました。
ご希望にあいそうな物件があっても、オーナー様のOKが出ない、ご親族(お子さんなど)と同居が条件であったりと、紹介できる物件を探すのも一苦労です。
やっと見つけて2件ご案内しましたが、ご希望にはあわなかったようでした。
他の不動産にも行ってみますとのことで帰られました。

当社でもいくつも経験があり、入居されるときはお元気なのですが、数年すると体調を悪くされたり、痴呆が急にすすんでしまったりと困ったことがありました。もちろんそんなことはない方もたくさんいらっしゃいますが、「一度困った」を経験してしまうと積極的には貸したくないと感じてしまうことが多いのでないでしょうか。

記事にあるように家賃を滞納される方も何人かいらっしゃいました、痴呆のため話が通じず大変こまりました。

ある方はそのマンションに20年以上ご入居いただいていました。
初めはお母さんの介護をしながら2人で入居されていたのですが、お母さんが亡くなり一人暮らしに。
そのあとご本人さんが痴呆になられて、「お金が盗まれた」とか「隣の住人が俺の悪口を言っている」とか、なんども電話があったり、マンション内の方ともめたりしました。

最後の方は家賃が滞納したりしましたが、介護のセンターの方がとても協力的でなんとか遅れながらも家賃の支払いをしていました。
とうとう最後は夜中にお部屋で動けなくなっていると、センターの方から電話があり現地へいって鍵屋さんを呼んで開錠して、救急車を呼んそのまま入院ということになりました。
そのまま一人で住むのは不可能とのお医者さんの判断で退居することになりましたが、お部屋はごみやしき、どうしたものかとなりましたが、センターの方が最終、施設に入る手続きや引っ越し、ごみの片づけまでやっていたきました。ほんとにたすかりました。

しかし補修費(床が腐ったり、キッチンが腐って交換が必要になったり、大変でした)などは回収できずオーナー様がすべて負担ということになり、そのオーナー様は高齢者の一人暮らしの方には今後、貸さないでほしいということになりました。

一度(当社はほかにもありますが)経験されたオーナー様はやはり貸すのは嫌がられると思います。
保証会社のプランで高齢者用のものも最近出てはきましたが、まだまだオーナーの不安を払しょくするようなものはありませんし、管理会社としてもできれば避けたいと思ってしまいます。

ただ、高齢者の住めるお部屋という需要はしっかりあるので、民間に丸投げではなく法制化などして何かしらのシステムを作って安心して貸し出しできる環境を作ってほしいというのが管理会社としての希望です。
まあどんなシステムが安心なのか言われるとよくわからないのですが…。




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